日本医科大学健診医療センター長から医療関係のみなさまへのメッセージを掲載しております。日本医科大学健診医療センター

医療関係のみなさまへ

画像診断モダリティと核医学検査

画像診断モダリティには、単純X線撮影、CT、MRI、血管造影、核医学検査などがあります。病巣の位置、形態を描出することを得意とするCT、MRIは「形態画像」と呼ばれるのに対し、核医学検査は「機能画像」と呼ばれます(図1)。特異的な代謝をするように設計された放射性医薬品を投与することにより、体内組織や病変に集まる様子を画像化します。体内組織の特定の機能や病変における細胞の活性度、特異的な代謝の様子を映し出し疾患の性状や病期の診断、予後層別化、治療効果判定などに優れています。

核医学検査には、single photon emission computed tomography(SPECT)とpositron emission tomography(PET)があり、SPECTが低~中エネルギーの単一光子を放出する核種を用いるのに対し、PETでは高エネルギー(511 keV)の消滅放射線を生成する陽電子放出核種を用います。PETはSPECTに比しコントラスト分解能、空間分解能、定量性に優れており、このPET検査を本学に初めて導入したのが健診医療センターです。